北欧では、サスティナブルな考えから、新築でのコンクリートやレンガ構造の家が減っていて、

世界最先端の木造住宅やCLT（Cross Laminated Timber）の住宅や施設が新築されています。

特にコペンハーゲンでは、建築ラッシュと言えるほどあちらこちらで工事風景を見ることが出来ます。

また、断熱改修といって、古いコンクリートやレンガ構造の家は断熱性能が低いので、

建物の外部へ高性能な断熱材を貼って家全体の断熱性能を上げることが主流です。

主にビルの新築や改修なのですが、コンクリートやレンガ躯体の外側に断熱材を積み重ねて貼り、

建物すべてを包み込む方法なのですが、まず外壁専用の大型リフトで断熱材を貼り、

その上からレンガを貼って仕上げていきます。

使用する断熱材は当社でも標準とされている「デンマークロックウール社」製の本物のロックウールです。

日本で普及しているロックウールとは別物で、区別するため「ストーンウール」とも言われます。

その際、外壁に貼る厚みは200mm～500mm程もあり、耐火性、防水性、防音性など最も性能が高いもので、

水や火などを外部からは通さないのですが、コンクリートに元々含まれる水分や湿気が、室内から外部へ向かって

一方向で排出する、素晴らしい性能の断熱材です。

25年程前、1995年の阪神･淡路大震災後に、神戸の輸入住宅展示場で私が担当していた会社で出展したデンマークの家は、

今と同じ様にデンマークロックウールを外壁に貼り、木造住宅用にしっかりと考えられている高断熱の家でした。

（内外ダブル断熱、木製アルミクラッドペアガラスサッシ(クリプトン封入･Low-E)、デンマーク瓦）

その当時、日本にはまだダブル断熱で建築しているところが他にありませんでした。

逆に、冬の寒い時期、コンクリート専門の建築会社で家を建てられた方の家に訪れた際、EPS（発泡系断熱材）を、

コンクリートの躯体外側に、透湿性のあるモルタル接着材ではないもので貼っていたので、徐々に剥がれた断熱材と、

窓枠の隙間から水が室内に入り込み、壁紙が水で膨れて3階から2階のまで漏れてカビが生えていたお宅がありました。

剥がれた原因は接着剤の事もありますが、そこは神戸でも六甲山の北斜面で寒冷地の指定がある土地だということもあり、

寒い夜間に凍って暖かい昼間に溶けた水が、アルミサッシの枠との取合い部分から入った様です。施工不良と言うか、

初期からの断熱材ほか建材の検討と、施工方法の間違いですが、EPSは透湿抵抗が多少高いので、

水が抜けにくかったこともあるかもしれません。

ですので、その土地の気温等の環境は勿論、建材や構造に合わせた施工方法をしっかりと考えることにより、

暖かく、結露もなく、冷暖房費の削減は勿論、危険なヒートショックも無くなり身心の健康増進とができるので、

そこへ住む人や働く人には良い事しかありません。

そうやって、単に外から見える素材だけでなく総合的に考えることで本物の健康な住まい創りができます。

是非とも他と比較してください。無理な営業はしません。新築、リフォーム問わず気軽にご相談下さい。

※写真はロックウールの上からレンガを貼っている途中の建物と付近の街並みです。

北欧では高性能な木製サッシが標準です。

静かで、明るくて、暖かくて、高級感があって、どこの階でも快適でしょう。

こんな断熱がしっかりとした省エネマンションなら買う価値もありますね。